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きびしい道でもゆっくり歩けば足跡が残る(by書道家・時重泰香)

映画『ハード・ウェイ』資料集⑪小説 その13 ニック、初めての地下鉄に夢中

『ハード・ウェイ』J.R.ロビテイル/堀内静子 訳 二見文庫(1991)

 

スーザンとのランチの後、ニックはタクシーで送ろうとしました。しかしスーザンから、自分とレイ(ニックの警官としての偽名)のサラリーでタクシーに乗るのはおかしいわね、と言われたので、「はは、冗談さ」と笑ってごまかし、地下鉄に乗ることになりました。

 

映画を観た時は地下鉄に乗っていることにまったく疑問を持ってなかったのですが、言われてみれば、モスのいるバーにタクシーで来たニックが、スーザンを送るときにタクシーを使わないのは不自然です。こういう経緯があるなら納得。

 

しかし、いざ乗ろうとすると、乗り方が分かりません。

p.207

「トークンをもってないの?」スーザンが訊いた。

「トークン……」ラングは途方に暮れた。これまでの生涯に、地下鉄というものに乗ったことがなく、スーザンの後ろからまっすぐついてきただけなのだ。

ポケットの中を探すふりをしてごまかします。結局スーザンからもらうことに。

 

ホームで実際に電車を見たニックは感動し、スーザンの話を聞いていません。

p.208

ラングは上の空でうなずき、右側の暗いトンネルから音をたてて走ってきた電車が、目の前できしみながら停止するのを、夢中になって見つめた。すごい!

なにせ、ニックは地下鉄を映画でしか見たことがなく、しかも、事件が起こる危険な乗り物というイメージを持っています。

p.209

「こういう乗り物にひとりで乗っちゃいけないよ、危険だ」

映画をたくさん見ているので、それくらいのことは知っていた。

 

ちなみにトークンは日本国外の地下鉄で使われているコイン型乗車券で、ニューヨーク市地下鉄は1994年にメトロカードに変わったようです。

トークン - Wikipedia

ニューヨーク市地下鉄 - Wikipedia

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