通関士勉強と映画と趣味のブログ

きびしい道でもゆっくり歩けば足跡が残る(by書道家・時重泰香)

映画『ハード・ウェイ』資料集⑪小説 その5 原作ではない、でも単なる小説化でもない

『ハード・ウェイ』J.R.ロビテイル/堀内静子 訳 二見文庫(1991)

 

帯に「映画化」と書いてあるので、てっきり原作だと思っていたら、違った。なので前回までの記事の「原作小説」を「小説」に訂正。

 

扉ページの裏にこう書いてあったから原作でないことに気づいた。

A novel by J. R. Robitaille

Based on a screenplay by Daniel Pyne and Lem Dobbs

Story by Lem Dobbs and Michael Kozoll 

 

レム・ドブスさんとマイケル・コゾールさんがストーリーを考え、ダニエル・パインさんとレム・ドブスさんが映画の脚本を書き、それをベースに小説化したのがJ. R.  ロビテイルさんというわけだ。

 

原作ではないのに映画と違うところがあって、人物名やクライマックスまで違うってどういうこと?。それに、映画では省略されているシーン(代車の手配、ド派手な車を恥ずかしがるニック、アパートに来る前の買い物、人を殺したと思わされてショックで何もできなくなるニックなど)を補ったり、映画のそれぞれのシーンをもっと長くしたり、殴るシーンにスーザンとのランチの誤解を解くやり取りがあったり。

 

まるでファンが書いた二次創作に近いテイスト。ワリオが二次創作で書きたいと思っていたことを全部、いや、それ以上のことを書いてくれている。

きっとロビテイルさんも映画を観て、「ここを補いたい」「ここはこうしたほうがいい」という熱い思いに駆られたんだろう。特に、スーザンとのランチの誤解を解くやり取りに、それを強く感じた。やっぱり、誤解したままじゃ嫌だもんね。