『ハード・ウェイ』J.R.ロビテイル/堀内静子 訳 二見文庫(1991)
ブックオフオンラインやアマゾンで中古あり。作者名で検索。
今日入手して一気に読んだ。映画以上の2人の絆に涙が出た。
映像では分からないニックとモスの心の声が分かるのは小説ならでは。とても面白い。
映画と同じ点、違う点については改めてちゃんとまとめるとして、とりあえずこの興奮を書き留めておく。
- モスは「狼に似た痩せた顔」「長い足と長い腕」「獰猛な目つき」と書いてあって、ウッズを見て『るろ剣』の壬生の狼・斎藤一みたいだと思った感覚は正しかったかもしれないと思った。
- ニックは30歳。年齢にふさわしい役を演じたいと切に願う。
- ニックについて「仔犬そっくりの目」「天真爛漫」と書いてあってびっくり。レビューや雑誌で書いてあるのは見たけど、まさか公式がね(笑)
- レイ・カゼノヴは警察官としての偽名で、役名はトニー・ディベネデッティ
- モスは看板にぶつかって左腕を骨折してギプスをし、肋骨も2本折れている状態のまま最後まで捜査した。
- 映画のそれぞれのシーンが長くなっていたり、映画にないシーンがあったり。
- 死体安置所に行ってニックが気絶する。
- アパートに連れて帰ったのは悪運を受け入れる覚悟をしたから。
- ニックはモスが着替えを買った紙袋を運ぶのを手伝わないことは気にせず、むしろ「時間がかかって悪かったなジョン…つるしの服を買う習慣がないもんで」と謝る。(もしかしたら、しびれを切らしたモスが自分のセンスで選んでやって、それで映画の酒場のシーンでペアルックみたいになってたのかもしれない)
- モスはヒロイズムの本を結構持っている。
- 酒場のシーンも映画より長いし、傍観者もいて、描写が詳しい。ただし「ハニー」は言わない。アドリブかも。
- 酒場でモスは眠ってしまい、ニックがなんとか連れて帰る。
- 手錠は台所の工具でソファーベッドから外した。ソファーベッドを部屋中引きずったので、床や家具に傷が付いたり、ランプ割ったり。
- 殺人を犯したと思い込まされたニックはショックのあまり自分で服も脱げなくてモスが手伝った。歯ブラシのパックも飛行機のチケットも何もかもモスがやってあげたら気の毒なくらい感謝した。
- 空港で感謝の大波に呑まれて抱きつくニックとこわばるモス。映画と違って1回だけ。
- 飛行機が遅れて空港で一夜を過ごす。
- ニックは本気で怒ると冷静になり、そっけなくなる。
- モスを殴った後、パーティー・クラッシャーの狙いを伝えに来る前に、映画と違って警察署に行ってモスに口ごもりながら別れを告げる。モスも口ごもりながら、パーティー・クラッシャーと5分も一緒にいて生きてることを褒め、自首しに帰って来たのは肝が据わっていると思うんだと褒める。
- クライマックス、看板で闘うのは一緒だけど、パーティー・クラッシャーとモスのアパートで闘い始め、スーザンはすぐ逃がしたので看板のシーンではいない。
- ニックは自分が用意した銃を奪われ撃たれるけど、実は空砲で、自分が騙されたようにモスを騙した。モスは死にそうなニックを抱きしめ、涙を流す。ニックはモスが自分の死に心を動かしてくれたことを喜ぶ。モスは怒らず、生きててくれたことを喜ぶ。
- パーティー・クラッシャーはモスに落とされるのではなく、モスの攻撃を避けた勢いで足を踏み外して落ちて死んだ。
- モスがニックに「ありがとう」と言う。映画館で危険を顧みず自分に危険を知らせてくれたことに。
- 車が破壊され荷物が取られた後、ニックが1人でバーに乗り込んだときから、ニックには度胸があると少しずつ思い始めてた。
- 最後は肩を組むほどの絆が芽生えた。
- スピルバーグではなくシモンズ
- ウィザースプーンではなくトニー・テラノヴァ
- メル・ギブソンなどの実在の俳優の名前とか、ハリー・キャラハンなどの刑事映画の主人公の名前が、映画よりいっぱい登場。
- アンジーが一番の常識人
- 警察署の同僚の名前が違う。
- スーザンはセラピスト