入手しました。マイケルとジェームズが自分たちの持味と違いを最大限活かし、笑いながら作ったのがよく分かる記事です。
1991年5月号
・表紙:マイケル・J・フォックス(白いTシャツに黒いジャケット)
・記事タイトル(全5ページ):LA発インタビュー マイケル・J『ハード・ウェイ』を語る
見出し:「テンポが速くてゲラゲラ笑えて、バカバカしさを乗り越えてすっごく楽しい映画にする。それがぼくたちの狙いだったんだ。」
インタビュアー&文:中島由紀子
記事の表紙の写真:マイケルの顔のアップ。表紙と同じ服。
2ページ目の写真:左にサングラスと付け髭をしたラング、右に紙コップを取っているジョン
ワリオの解説
※おそらく、レイ・カサノブの変装をしたラングが初めてジョンの前に立つシーンを横から撮った写真か、リハーサル写真
以下、印象的なところの引用
「ジェームズ・ウッズって本当に激しい性格の男でね、疲れたよ。」
なんてニターッとする。
「冗談冗談。もの静かとは言わないけど画面で見るよりずっと気楽で楽しくてユーモアある男だよ。彼といつも笑い転げながら仕事したよ。彼はどっちかというと激しくて重い雰囲気を出す役者だし、ぼくは軽い感じで喜劇的なほうだから、もしかしてぼくひとりが軽薄に浮いちゃうんじゃないかと心配したけど、なんのなんの、ふたりの息はぴったりだったと思わない?」
ジェームズ・ウッズみたいに役作りの勉強ができなくて残念だったかと聞かれて、
「何の勉強もしなくて いいハリウッド・スターの役で本当にラッキーだったと感謝してるよ。”勉強”しなければならない役ってものがどんなのか知ってるから特にね。」
「ジェームズの隣で人生に悩める苦悩の男って顔したって絶対にうまくいかないからね。ぼくの”教会のコーラス隊の罪のない少年”っていう持ち味を最大限に利用したんだ。ぼくが厭味なことを言っても 誰も厭味な男と思わないけど、ジェームズが厭味なことを言ったら世界最大の厭味な男になってしまうというぼくたちの違いを大いに利用したわけ。それをちょっとおおげさにやったところもあるよ。(中略)ぼくたちふたりとも”最大限の演技で最大限の表現”を、なんて冗談を言いながらかなりクサイこともやってみたんだ。」
ジェームズ・ウッズがこのインタビュー前にインタビュアーに言った言葉
「マイケルのプロ意識には感心した。いままで以上に役者として認めるようになったよ。」
・スターに学ぶシャツファッション
スタンド・カラーの気くずし例:マイケル・J・フォックス式(ぼたんをはずす)
・巻末「表紙のことば」
本誌シネマ大賞男優部門で、2年連続第1位に輝いた。(中略)健康的でさわやかなイメージに思慮深いおとなのイメージをにじませるようになった。私生活でも、田舎で静かにくつろぐことを好むとか。一児の父として、人間的にも幅も出て魅力も倍加した。
1991年6月号
・表紙:ケビン・コスナー
・付録:『ハード・ウェイ』ポスター(入手できず)
・LA直送Tシャツ&トレーナープレゼント
英語タイトルがプリントされたTシャツ
このページに腕を組んで微笑むウッズと笑顔のマイケルのツーショット写真あり
・スターCM大図鑑
マイケル・J・フォックス:ホンダ「インテグラ」
30秒タイプに出てくるトンネルは『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』でビフとカーチェイスしたトンネル
・記事タイトル:「新生マイケル登場!ぶっとびのアクション・コメディーだ!ハード・ウェイ」
文:金子裕子
記事の表紙写真:右手をポケットに入れて微笑むウッズと、ウッズの左肩に右腕を乗せたマイケルのツーショットカラー写真
※「ビデオでーた」1991年11月10日号にも載っている写真。
※パンフレット(P18)は白黒でちょっと違うポーズで、ウッズは腕を組んでいて、マイケルはニヤッと少し歯を見せて笑っている。
2・3ページ目:あらすじ紹介
見出し:「ハリウッドのNo.1アイドル・スターにつきまとわれるNY市警No.1の腕きき刑事」
一部引用
顔を合わせるや、子犬のようにつきまとうラングに刑事ジョンはウンザリ。
研究熱心は度を越してジョンの恋愛にまで首をつっこむ始末。
「アドバイスしていい?」
「何も聞きたくない」
「素直になれよ。彼女に対しても心を開くんだよ。僕を彼女だと思って話してごらん」
恋人スーザンとのデートに失敗したジョンに恋の手ほどきをしようとするラング。でもジョンにはその好意ですらおせっかいに取れる。
4・5ページ目:見所
見出し「ニック・ラングあの手この手アプローチ大作戦」
①理想のターゲットを探せ
②変装はうまくやれ
ラングの勇猛果敢さは◎(中略)デートやトイレの中はもとより、無謀な捜査をしているスラムの危険地帯だろうが、ヘンタイ凶悪犯の待つ現場だろうが離れはしない。まぁ、このしつこさがもとでベッドに手錠でくくりつけられたりもするのだけど。
ジョンが注文したのはホット・ドッグだが、その食べ方が迫力。マスタードとケチャップをテンコ盛りにした上にフライド・ポテトもぶちこんで、3口で腹の中に。優雅なハリウッド育ちのラングにはブタのエサにしか思えないけど、これも役作りのための挑戦だ。
捜査にしか興味がなく”犯人逮捕オタク”ともいうべきジョンは邪魔者ラングをあの手この手で追い払おうとする。無謀な車に乗せて揺さぶり、ヨタ者ばかりのバーに放り込む、なんてのは序の口。ベッドにくくりつけてトイレにもいかせず、あげくに仲間と仕組んでナント、彼を殺人犯人にしたててしまう。一度はメゲてハリウッドに帰ろうとするラング。でも思いなおしてカムバック!だからこそラストの成功が得られたのだ。
ワリオの解説
※ヨタ者ばかりのバーに放り込む
スラム街でロメオ組のアパートに行ってる間にパトカーを破壊され、ラングの荷物が取られた。落ちた衣類を辿った先のバーに犯人がいるに違いないと、ジョンに取り返してくれるよう頼むが、ジョンはラングが盗難届を出して自分が担当にならないとできないと断り、自分で取り戻しに行かせる。が、反撃に合い、ガラス窓を突き破って放り出される。
※殺人犯人にしたててしまう
本当は殺していない。ジョンが警察官仲間に頼んで、犯人のふりをしてラングが撃った弾が当たって死んだように見せかけた。ジョンは自分がやったことにすればなんとかなると言い、ラングはロサンゼルスに帰ることに。しかしラングは搭乗前に良心の呵責に耐え兼ね、警察署に戻る。そこで、死んだはずの犯人が笑いながらラングの様子を話しているのを目撃。怒ったラングはジョンを探し出し、何発も顔を殴る。